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心と体のかかわりとストレスの指導案|中学1年保健の授業の流れ

この記事のポイント

  • 「ストレスは体に悪い」から入ると、生徒の中でストレスが悪者になって終わる
  • 入口は、試合や発表の直前の体。心が体を動かすことを、自分の記憶で確かめる
  • 自分の悩みは話させない。架空の中学生で考えさせる

🎭ストレスが悪者になって、50分が終わる

心と体のかかわりとストレスでよく起きるのが、「ストレスは体に悪い」という話だけが残ることだ。

ストレスがたまると眠れない、おなかが痛くなる。どれも正しい。
でもそこで終わると、生徒の中でストレスはただの悪者になる。
悪者だから、ゼロにしなきゃいけないものになる。

学習指導要領では、
心と体は互いに影響し合っていること、そして欲求やストレスが心と体に影響を与えることがあることが示されている。

この単元で押さえたいのは、心から体へと体から心へ、矢印が両方向にあることだ。
ストレスの話は、その矢印の1つの例として出てくる。

もう1つ気をつけたいのが、自分の悩みを話させてしまうことだ。
「最近ストレスを感じたことは?」と聞くと、話せる生徒と話せない生徒が分かれる。
話した生徒が、あとで後悔することもある。

来週この単元が来るなら、「あなたのストレスは?」という問いは使わなくていい。

50分をこう配る

  • 導入 5分 ── 発問1つ。試合や発表の直前の体を思い出させる
  • 展開① 15分 ── 心が体に、体が心に影響することを押さえる。脳と神経がつないでいる
  • 展開② 20分 ── 班で、架空の中学生の1日を読んで、心と体の矢印を探す
  • まとめ 10分 ── 「心と体はつながっている」を自分の言葉で1文書かせる

展開②を長く取る。

自分のことではなく、架空の中学生の話で考えさせる。
そうすると、生徒は自分のことを話さずに、自分のことを考えられる。
ここがこの単元の肝になる。

導入で使える発問3つ

そのまま言える形で書く。どれか1つでいい。

  1. 「試合や発表の直前って、体のどこに何が起きる?」
    一番使いやすい。「心臓がドキドキする」「手に汗」「トイレに行きたくなる」がすぐ出る。
    心から体への矢印が、全員の記憶で確かめられる。
  2. 「おなかが痛い日って、授業に集中できる?」
    逆向きの矢印から入る型。
    体から心への影響に気づかせたいときに。
  3. 「ストレスって、ゼロにしたほうがいいと思う?」
    ストレスを悪者にしないための型。
    試合前のほどよい緊張がうまく働く場面を出させると、話が広がる。

板書は左右2つ。真ん中を矢印でつなぐ

黒板を縦に2つに割る。

  • 左:心 ── 緊張する/不安になる/イライラする
  • 右:体 ── 心臓がドキドキする/おなかが痛くなる/眠れない

そして真ん中に矢印を2本引く。
左から右へ1本と、右から左へ1本だ。矢印の上に書く。

「脳と神経がつないでいる」

矢印を必ず2本引く。
1本だと「心が体に悪さをする」話で終わってしまう。
体の調子が気持ちを変えることもある、まで書いて、はじめてこの単元になる。

自分の話をさせないための2手目

この単元で一番起きやすいのは、生徒が自分の悩みを話し始めることだ。

軽い話なら問題ない。
ただ、家庭や友だち関係の重い話が、教室で急に出てくることがある。
そうなると、本人も周りも戻りにくくなる。

だから、最初から架空の人物で考えさせる。

「ある中学1年生の1日を読むね。テストの前の日に眠れなくて、朝ごはんが食べられなくて、1時間目にイライラした。どこに矢印があると思う?」

架空の人物なら、誰も自分のことを話さなくていい。
そのうえで、生徒は自然と自分に重ねて考える。

それでも個人的な話が出てきたら、その場では深追いしない。
「話してくれてありがとう。その話は、あとでゆっくり聞かせて」と受け止めて、授業に戻す方法もある。

評価は「矢印が2本」書けているかで見る

まとめの1文を回収して、両方向の影響に触れているかを見る。

  • 「ストレスは体に悪いと分かった」→ 1本だけ。授業前とほぼ同じ
  • 「緊張すると心臓がドキドキするのは、心が体に影響しているから」→ 心から体への1本
  • 「眠れないとイライラするし、イライラすると眠れなくなる」→ 2本とも書けている

3つ目のような文が出たら、到達している。

【心と体をつなぐ日の持ち物】
🔹準備するもの:架空の中学生の1日を書いた短い文。板書で読み上げてもいい
🔹時間:導入5分・展開15分+20分・まとめ10分
🔹最初のひと言:「試合や発表の直前って、体のどこに何が起きる?」
🔹うまくいかないとき:重い話が出たら「あとで聞かせて」と受け止めて架空の人物に戻す

💡次の時間につなげるなら

この単元で「ストレスは悪者じゃない」まで来たら、次は対処のしかたに進む。

→ ストレスへの対処のしかたの指導案|中学1年保健の発問例

疲れが心と体に出る話は、休養と睡眠の単元とも重なる。

→ 休養・睡眠と健康の指導案|中学1年保健の50分の進め方

🔖発問が浮かばない日のために

単元を選ぶだけで、そのまま言える発問が出てくるツールを置いてる。

→ トワせんせいの発問メーカー

無料でダウンロードできる教材もある。

→ ダウンロード教材

中学1年のほかの単元はこちら。

→ 中学1年 保健の指導案・教材一覧

トワせんせい
ABOUT

トワせんせい

公立中学校保健体育教員/生徒指導主事

公立中学校で保健体育を教えて17年以上。
生徒の「保健の授業、つまらない」を「楽しい」に変えたくて、「ほけっと」を作りました。
学習指導要領に基づいた、明日からそのまま使える指導案・教材を発信しています。