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授業アイデアコラム「ワークシート、集めた直後の3分習慣」

保健の授業プリント、配った直後にしている3分習慣

保健のワークシート、集めてから読むまでに時間が空いていませんか。

授業でワークシートを集めたものの、次にそれを読み返すのは何日も後、というのはよくあることだと思います。忙しい中では仕方のないことですが、実はこの「間」が空くことで、失っているものが意外と多いのではないかと感じています。今回は、ワークシートを集めた直後の、ちょっとした工夫について紹介します。特別な準備は必要なく、今日からすぐに試せる内容です。

私が最近取り入れているのは、ワークシートを集めた直後、その場で数枚だけをパラパラとめくって見る、という小さな習慣です。全員分をじっくり読み込む時間はなくても、3分あれば5〜6枚には目を通せます。

この「その場で少しだけ見る」という行為には、思っていた以上の効果がありました。授業の記憶が新しいうちに生徒の反応を確認できるので、「今日の発問はうまくいったな」「この班はあまり深まらなかったかもしれない」といった手応えを、その日のうちに感じ取れます。数日後にまとめて読むのとは、記憶の鮮度がまったく違います。

正直に言うと、以前の私はワークシートを机の端に積み重ねて、テスト前にまとめて目を通すというやり方をしていました。それでも評価はできますが、授業へのフィードバックとしては、正直あまり機能していなかったように思います。

なぜ「その場」がいいのか

後でまとめて読もうとすると、どうしても記憶が薄れてしまいます。どの班がどんな発言をしていたか、どんな空気だったかという文脈が抜け落ちた状態で、文字だけを読むことになるからです。

その場で数枚だけでも見ておくと、授業の記憶と結びついた状態でワークシートを読めます。「ああ、この子はさっき班で静かだったけど、ちゃんと自分の考えを書けているな」というように、授業中の様子とワークシートの内容がつながって見えてきます。これは、後からまとめて読むだけでは得られない気づきです。

例えば、授業中はあまり発言しなかった生徒が、ワークシートには意外と踏み込んだ内容を書いていることに気づくことがあります。逆に、活発に発言していた生徒の記述が、意外とあっさりしていることもあります。こうした発見は、授業の記憶が新しいうちだからこそ、意味を持って感じられるものです。

数日後にこの発見をしても、「へえ、そうだったんだ」で終わってしまいます。でも授業の記憶が新しいうちなら、「次の授業で、この子の意見をもう少し引き出してみよう」という、具体的な次の一手につなげられます。この違いは小さいようで、積み重なると大きな差になります。

見るポイントを絞る

全員分を丁寧に読み込む必要はありません。私が意識しているのは、次の3つのポイントです。

一つ目は、「今日の発問に対して、自分の言葉で書けているか」。
二つ目は、「予想していなかった意見が出ていないか」。
三つ目は、「明らかに戸惑っている様子が見られないか」。

この3点だけを意識して数枚めくるだけでも、その日の授業の手応えを掴むには十分です。

慣れないうちは、3つのポイントを付箋に書いてワークシートの束の上に貼っておくのもおすすめです。見るたびにポイントを思い出す必要がなくなり、習慣として定着しやすくなります。

次の授業への橋渡しになる

この3分の習慣を続けていると、次の授業の冒頭で「前回、こんな意見があったよ」と、生徒の言葉を紹介できるようになります。これは、ワークシートを溜め込んでから一気に読むスタイルでは、なかなかできないことです。

生徒からすると、自分やクラスメイトの意見が次の授業で取り上げられることは、思っている以上にうれしいものです。「ちゃんと見てくれている」という安心感にもつながります。この積み重ねが、保健の授業への信頼感を少しずつ育ててくれているように感じています。

これは班活動の多い保健の授業だからこそ、効果を発揮しやすい工夫でもあります。班での発言と、個人のワークシートの内容を照らし合わせることで、その生徒がどんな形で授業に参加していたのかが、より立体的に見えてくるからです。

「今日の発問、静かだったけどちゃんと考えてくれてたんだね」という一言を次の授業で伝えるだけで、生徒との距離が少し縮まる感覚があります。小さな言葉のやり取りの積み重ねが、クラス全体の空気を少しずつ変えていくのだと感じています。

忙しい時期こそ、この習慣が効いてくる

学期末やテスト前など、忙しい時期には、ワークシートを溜め込んでしまいがちです。でも、そういう時期こそ、集めた直後の3分だけは確保するようにしています。全部を丁寧に見る余裕がないときほど、この小さな習慣が、生徒とのつながりを保つ命綱になってくれます。

まとめて評価をする時間は、別に確保して構いません。大事なのは、その場での3分が、評価のためではなく、授業と授業をつなぐための時間だという点です。役割を分けて考えると、無理なく続けられます。

私自身、この習慣を始める前は、「ちゃんと評価しなきゃ」というプレッシャーから、ワークシートを開くこと自体が億劫になっていた時期がありました。でも「評価」と「その場で見る」を切り離して考えるようになってから、気持ちがずいぶん楽になりました。

完璧に読み込もうとするから、後回しにしてしまう。そうであれば、最初からハードルを下げてしまえばいい。この考え方の転換が、私にとっては大きな発見でした。

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最後に

プリントを集めた後の3分は、忙しい毎日の中では小さな時間かもしれません。でも、その3分があるかないかで、次の授業の質も、生徒との関係性も、少しずつ変わってくるように感じています。難しいことをする必要はありません。次にワークシートを集めたとき、まずは数枚だけ、パラパラとめくってみてください。

きっと、そこには次の授業のヒントが眠っています。忙しい毎日の中でも、この小さな習慣なら、無理なく続けられるはずです。

保健の授業は、一回一回が独立したイベントではなく、生徒との対話の積み重ねです。その積み重ねを、少しの工夫で豊かにしていけたらと思っています。


試してみましたか?

回収した1文をどう見るか。
生活習慣病の単元で、判定の例を3つ並べてみました。

生活習慣病の予防|中学2年保健の指導案と発問例

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