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授業アイデアコラム「保健の「発問」、ただの質問になってませんか?」

保健の授業ネタ、発問をただの質問で終わらせない工夫

今日もつい、こんな発問してませんでした?

「教科書のここ読んでください」「はい、じゃあ次のページ」

保健の授業、気づいたら発問が「確認作業」になってしまってること、ありませんか。「〜って知ってる?」「〜はなぜだと思う?」って聞いてるつもりが、実は生徒からしたら「正解を当てるクイズ」にしか聞こえてない。手が挙がるのはいつも同じ2〜3人。あとの生徒は「終わるのを待ってる」だけの時間になってる。

これ、僕も講師時代にめちゃくちゃやってました。発問はしてるのに、生徒の頭は動いてない。板書と教科書を追うだけで精一杯で、「問いかけてる感じ」を出すためだけに発問を挟んでたころもあります。今回は、そんな「なんとなく発問」から抜け出すための、ちょっとしたコツを紹介します。

発問が「質問」で終わる理由

僕が思うに、発問が質問止まりになる一番の原因は「答えが1つに決まってる問い方」をしてることなんですよね。

例えば「タバコは体に悪いですか?」って聞いても、生徒は「はい」としか言いようがない。これは発問じゃなくて確認です。生徒の頭を動かしたいなら、答えが1つに決まらない、しかも自分の経験や感覚から考えられる問いにする必要があります。

僕がよく使うのは、こういう形です。

  • 「なんで〜だと思う?」(理由を考えさせる)
  • 「もし〜だったら、どうする?」(自分ごとにする)
  • 「〜と〜、どっちが大事だと思う?」(比較させて考えを引き出す)

この3パターン、頭の片隅に置いとくだけで、発問の質がだいぶ変わります。

実際に、こんな感じで変換できます。

Before:「生活習慣病は予防が大事ですよね?」
After:「もし10年後も今の生活のままだったら、体はどうなってると思う?」

Beforeは「はい」で終わる確認ですが、Afterは生徒それぞれの生活を思い出させる問いになっています。頭の中で「はい/いいえで終わるかどうか」をチェックするだけでも、かなり精度が上がりますよ。

ポイントは「正解を急がない」こと

もう1つ大事なのが、発問したあとの間(ま)の作り方です。

発問して、3秒くらいで「はい、じゃあ〇〇さん」って当てちゃうことないですか?僕は昔、沈黙が怖くて、すぐ当ててしまってました。でも生徒からすると、「まだ考えてる途中だったのに」ってなるんですよね。沈黙が続くと、先生の方が焦って自分でしゃべり始めてしまう、というのもよくあるパターンです。

考える時間をちゃんと確保するには、こんな工夫が効きます。

  • 発問したら、まず10秒は黙って待つ
  • いきなり全体に聞かず、「まず自分の考えをノートに一言」からスタートする
  • 指名の前に「隣の人と1つだけ話してみて」でワンクッション置く

特に3つ目は効果が大きくて、いきなり全体発表よりも、ペアで一度アウトプットさせることで、発言のハードルがグッと下がります。「隣の人に話した内容だから」という安心感があると、手も挙がりやすくなるんですよね。

発問と一緒に「反応の受け止め方」も考える

もう1つ、僕が最近意識してるのが、発問した後の生徒の反応の受け止め方です。

正直、生徒からズレた答えが返ってくることって普通にあります。そのとき「それは違うよ」って否定から入ると、その生徒は次から手を挙げなくなります。僕はそこで「あ、そう考えたんじゃね。じゃあこういう場合はどう思う?」って、一回受け止めてから広げるようにしてます。

例えば、感染症の予防の授業で「マスクさえしてれば大丈夫だと思う」という答えが返ってきたとします。ここで「それだけじゃダメだよ」と切り捨てるのではなく、「じゃあマスク以外に気をつけてることある人?」と広げていくと、その生徒も含めてクラス全体の思考が前に進みます。

正解・不正解をジャッジする場じゃなくて、「考えを出していい場」だと生徒に伝わると、教室の空気は結構変わってきます。特に保健は、正誤がはっきりする教科と違って、生徒それぞれの生活経験や価値観が答えに関わってくる場面が多いので、この「受け止め方」がそのまま授業の雰囲気を作ると言ってもいいくらいです。

単元によって、発問の「入り口」を変える

発問のコツはわかっても、「じゃあ具体的にどんな発問を作ればいいの?」ってところで手が止まる先生も多いと思います。ここは単元の性質によって、入り口を変えるのがおすすめです。

例えば感染症の予防みたいに生活経験と結びつきやすい単元は、身近な場面を想像させる発問が刺さりやすいですし、逆に生活習慣病みたいに将来のリスクを扱う単元は、「今の自分」と「未来の自分」を比較させる発問が効果的だったりします。応急手当のように手順が大事な単元では、「最初に何をする?」のように順番を意識させる問い方が、生徒の思考を引き出しやすいです。心の健康のように内面に関わる単元では、答えを急がせず「書くだけでもOK」にするなど、発問の「受け止め方」自体を工夫する必要も出てきます。

つまり、「良い発問のテンプレ」が1つあるわけじゃなくて、単元の性質に合わせて入り口を選ぶ、という考え方が大事になってきます。

単元ごとの発問をゼロから考えるのがしんどいときは、保健授業の発問メーカーを使ってみてください。学年と単元を選ぶだけで、今日紹介した「なんで?」「もし〜だったら?」の形の発問が4パターン出てきます。
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最後に

発問って、ちょっとした言い回しの違いだけで、生徒の反応がガラッと変わる、地味だけど効果の大きい工夫です。全部を一気に変えなくても大丈夫。次の保健の授業、発問を1つだけ「なんで?」に変えてみる。それだけで、今日の空気、ちょっと変わるかもしれません。焦らず、まずは1つの単元、1つの発問から試してみてくださいね。


試してみましたか?

この「問いの立て方」を、実際の単元でやるとどうなるか。
喫煙の授業で書いてみました。

喫煙と健康の指導案|中学2年保健の導入発問と50分の流れ

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