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食事と健康の指導案|中学1年保健、朝食から入る授業の流れ

この記事のポイント

  • 栄養素の名前を覚える時間にすると、家庭科と同じ授業になって終わる
  • 入口は朝食。ただし「食べた人?」とは聞かない
  • 板書は2列。食事の役割と、その量を変えるもの

⏰家庭科と同じ話をして、50分が終わる

食事と健康でよく起きるのが、栄養素の名前を並べる授業になることだ。

たんぱく質、炭水化物、ビタミン。
黒板に書いて、ノートに写させる。
生徒はちゃんと写すし、テストにも書ける。
でも、それは家庭科でもう一度やる内容なんよね。

保健でやるのは、名前を覚えることじゃない。

学習指導要領には、食事の役割が2つ示されている。
健康な体をつくることと、運動などで使ったエネルギーを補うことだ。
そして年齢や運動量に合わせて、栄養のバランスや量に気をつける必要があるとされている。

つまりこの単元のゴールは「自分の食事は、自分の年齢と動き方に合っているか」を考えられることだ。

もう1つ気をつけたいのが、朝食の扱い方だ。朝食は入口として使いやすい。
ただ、食べられない事情がある家庭もある。
聞き方を間違えると、その1人が下を向く時間になる。

来週この単元が来るなら、栄養素の表は後ろに回していい。

50分をこう配る

  • 導入 5分 ── 発問1つ。手は挙げさせず、手元に書かせる
  • 展開① 15分 ── 食事の2つの役割を押さえる(体をつくる/エネルギーを補う)
  • 展開② 20分 ── 班で「同じ食事でも足りる人と足りない人がいる」理由を考える
  • まとめ 10分 ── 自分の1日の食事について1文書かせる

展開②に一番時間を使う。

役割を知るだけなら15分で済む。
でも「年齢と運動量で必要な量が変わる」は、生徒が自分で比べてみないと腹に落ちない。
班で比べる時間を、ここで長めに取っておく。

導入で使える発問3つ

そのまま言える形で書く。どれか1つでいい。

  1. 「同じお弁当を、中学生とおじいちゃんが食べたら、足りないのはどっちだと思う?」
    一番使いやすい。
    答えが割れるので、そのまま展開②の「年齢で量が変わる」につながる。
  2. 「給食の献立って、なんで毎日ちがうんだろう」
    バランスの話に入る型。
    給食がある学校なら、その日の献立表を見せるだけで具体になる。
  3. 「部活がある日とない日で、夕ごはんの量って変わる?」
    運動量の話に入る型。
    部活に入っていない生徒もいるので、「体育がある日とない日」に言い換えてもいい。

朝食について聞くなら「食べた人?」ではなく「朝ごはんを食べると、体の中で何が起きると思う?」にする。
食べたかどうかではなく、体の話として聞く。

板書は2列。下に1行足す

黒板を縦に2つに割る。

  • 左:体をつくる ── 骨・筋肉・血液のもとになる
  • 右:エネルギーを補う ── 動いたぶん、使ったぶんを足す

そして、2列の下にまたがるように1行書く。

「どれだけ必要かは、年齢と運動量で変わる」

この1行が今日のゴールだ。左右に言葉が並んだだけだと役割を覚える授業で終わる。
下の1行まで書いて、自分の食事を見直す話になる。

家庭の事情に触れそうなときの2手目

この単元で一番起きやすいのは、朝食の話で教室の空気が止まることだ。
食べてこなかった生徒はどのクラスにも何人かいる。

理由は寝坊のこともあるし、家庭の事情のこともある。教師からは見分けがつかない。

だから、話を人から体に戻す。

「朝ごはんを抜くと、1時間目の体はどうなってると思う?」

誰が食べたかではなく、体の中で起きることを聞く。これなら誰も名指しされない。

もう1つ起きやすいのが、栄養素の名前ばかりが出てくるパターンだ。
家庭科で習った生徒ほど、正解を言いにいく。
そのときは「じゃあ、それを中学生とおじいちゃんで比べたら?」と、比べる話に戻す方法もある。

評価は「自分の動き方」が入っているかで見る

まとめの1文を回収して、年齢か運動量のどちらかに触れているかを見る。

  • 「バランスよく食べたい」→ 授業前と同じ
  • 「成長期だから量が必要だと分かった」→ 年齢に触れている
  • 「部活がある日は、ごはんの量を増やしたほうがいいと思った」→ 自分の動き方とつながっている

3つ目のような文が出たら、到達している。

【給食の話から入るなら】
🔹準備するもの:なし。給食があればその日の献立表を1枚
🔹時間:導入5分・展開15分+20分・まとめ10分
🔹最初のひと言:「同じお弁当を、中学生とおじいちゃんが食べたら、足りないのはどっち?」
🔹うまくいかないとき:朝食の話で空気が止まったら「抜くと体はどうなる?」と体の話に戻す

💡次の時間につなげるなら

食事の次は、運動の話に進む。「動いたぶんを補う」の右列が、そのまま次の入口になる。

→ 運動と健康の指導案|中学1年保健の発問例と板書の組み立て

中学2年になると、同じ食事の話が生活習慣病の予防につながっていく。

→ 生活習慣病の予防|中学2年保健の指導案と発問例

🔖最初のひと言が決まらない日は

単元を選ぶだけで、そのまま言える発問が出てくるツールを置いてる。

→ トワせんせいの発問メーカー

無料でダウンロードできる教材もある。

→ ダウンロード教材

中学1年のほかの単元はこちら。

→ 中学1年 保健の指導案・教材一覧

トワせんせい
ABOUT

トワせんせい

公立中学校保健体育教員/生徒指導主事

公立中学校で保健体育を教えて17年以上。
生徒の「保健の授業、つまらない」を「楽しい」に変えたくて、「ほけっと」を作りました。
学習指導要領に基づいた、明日からそのまま使える指導案・教材を発信しています。